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こちらの記事では、こんな疑問にお答えします。
- ナンピンの通貨ペア、何を選べばいい?
- お勧めはどれ?
- 逆に選ばない方がいい通貨ペアは?
先に結論から申し上げます。
- ナンピンに適した通貨ペアとは、レンジになりやすい通貨ペアのこと!
- お勧めはAUD/CAD(オーストラリアドル・カナダドル)!
- トレンドになりやすい通貨(USD/JPY(ドル円)など)やマイナーな仮想通貨はお勧めできない!
- ロット管理・資金管理にも注意しておくこと!
以下、順番にご説明いたします。
ナンピンとは?
ナンピンとは、株やFXなど金融商品に対する投資において、購入時点の価格よりも現在価格の方が下がってしまった場合に、買い増しをすることで取得平均価格を下げることを目的として行われる手法のことです。
上記の図でUSD/JPY(ドル円)でのナンピンを例に挙げると、
1.1ドルが160円の時に「もっと上がるだろう」と思って「買い」ポジション
2.その後155円まで下がったため、追加で「買い」ポジション
3.その後、首尾よくドルのレートが158円まで値を戻したため、決済
ナンピンを行うことで買いポジションのロット(数量)は大きくなりますが、平均取得単価は157.5円まで下げることができます。
(ロットが変動すれば平均取得単価も変わります)
160円での買いポジションは2円分の損失となりますが、155円での買いポジションが3円分の利益を生んでいるため、トータルでは1円分の利益が確定することになります。
(手数料等は除外しています)
ナンピンのメリット
ナンピンのメリットは、最初の取得価格よりも現在価格が下がってしまった場合に、ナンピンをすることにより平均取得価格を下げることができるという点です。
その後価格が戻り平均取得価格よりも現在価格が上がれば、その時点から利益を得ることができます。
また、平均取得価格で決済すれば利益こそ出なくなりますが、損失も相殺することができるため、損失拡大を抑えられます。
ナンピンのデメリット
ナンピンのデメリットとしては、取得価格よりも現在価格が下がり続けて戻らない場合に、ナンピンを繰り返すことで含み損がどんどん大きくなってしまうことです。
必要証拠金が十分に用意できなければ、強制ロスカットになります。
一方的なトレンド相場では、ナンピンを繰り返すのは自殺行為であると認識しておいた方がいいでしょう。
ナンピンする際のお勧め通貨ペア
FXでナンピンを行う際の通貨ペアを選ぶ基準としては、
- レンジになりやすい(トレンドになりにくい)
- スプレッドが広くない(手数料が安い)
- スワップでマイナスになりにくい
などが挙げられます。
レンジになりやすい
ナンピンが成功しやすいのは、上下一定の価格帯(レンジ)で推移する通貨ペアです。
一方的に価格が上昇または下落するような通貨ペアでは、無限にナンピンを行うことになってしまい、含み損がどんどん大きくなってしまいます。
日足、週足、月足チャートを期間を長めに設定して見ることによって、レンジで動いている通貨ペアを見極めるようにしましょう。
スプレッドが広くない
ナンピンに限りませんが、FX取引を行う際の通貨ペアのスプレッドはあまり広くないものを選びましょう。
スプレッドとは、通貨ペアの売買レートの差のことです。
ドル円を例に挙げると、買いポジションでは150.50、売りポジションでは150.35となっていて、この場合のスプレッドは0.15円です。
スプレッドが広いと、スプレッド分の差額でマイナスになってしまいます。
スプレッドのマイナス差額分まで稼ごうとすると、利確ポイントが遠くなってしまうため、なかなか利確されにくくなります。
スワップでマイナスになりにくい
スワップとは通貨ペア同士の金利差のことです。
買いポジションの通貨の金利が売りポジションの通貨の金利よりも高ければプラスになりますし、低ければマイナスになります。
USD/JPY(ドル円)を例に挙げれば、円よりもドルの方が金利が高いので、ドルの買いポジションを持っていれば、差額の金利を毎日受け取ることができます。
ナンピンを行う場合にはポジションを数日~数週間保有することが多々あります。
そのため、金利が高い通貨を売りポジションで持っていれば逆にスワップを支払うことになりますので、極力スワップがマイナスになりにくい通貨ペアを選ぶ方がいいでしょう。
筆者お勧めのナンピン通貨ペア
上記の条件を満たす通貨ペアとして筆者がお勧めするのは、
- AUD/CAD(オーストラリアドル・カナダドル)
です!
スワップ手数料は売り買い両方ともマイナスになりますが、ほぼレンジで動いているため、ナンピンが成功しやすいです。
ナンピンはお勧めしない通貨ペア
トレンドが発生しやすい
トレンドが発生しやすい通貨ペアはナンピンには不向きです。
一方的に価格が上昇または下落すれば、無限にナンピンを行うことになり、含み損が拡大してしまいます。
証拠金に十分な余力がなければ、いずれはロスカットを迎えることになります。
トレンドが発生しやすい通貨ペアとして代表的なものは、EUR/USD(ユーロ・ドル)やGBP/USD(ポンド・ドル)など、米ドルを通貨ペアとするドルストレートです。
日本人になじみがあるUSD/JPY(ドル円)についても実はトレンドが発生しやすい通貨ペアのため、ナンピンする際には十分注意しましょう。
スプレッドが広い
スプレッドが広い通貨ペアはナンピンでは不利です。
スプレッドが広すぎて本来ならば利確ポイントで利確できるはずだったのに、スプレッドのコストのせいでむしろマイナスになることがあります。
その場合は利確ポイントをずらしてプラスになるようにすればいいのですが、その後相場が反転して利確ポイントに届かずに損失方向に相場が動いてしまうということも考えられます。
あまりスプレッドが広すぎる通貨ペアは選ばないようにした方が賢明です。
スワップで損失が拡大する
スワップでマイナスになってしまう通貨ペアは、ナンピンではお勧めできません。
マイナススワップの通貨ペアは保有するだけで手数料がかかってしまいますので、その手数料分までナンピンでカバーしようとすると利確ポイントが遠ざかってしまいます。
スワップの損失分を考慮しても得られる利益の方が大きければ問題ありませんが、スワップの手数料がナンピンの利益を相殺してしまうような通貨ペアは辞めておきましょう。
マイナーな仮想通貨
いわゆる草コインと呼ばれるような、マイナーな仮想通貨はナンピンには適していません。
これらのコインは投資家の間で一時的に話題になって瞬間的に値上がりすることはあっても、一度投資家の興味から外れれば下落の一歩をたどるのみとなります。
一時的な値上がり、爆益の可能性はありますが、下落すれば小数点以下の桁数をどんどん更新していきますので、実質ほぼ無価値になってしまいます。
一度下がったらもう二度と上がることはありません。
ナンピンがまったく意味をなさないため、万が一これらの仮想通貨に手を出して損失が出てしまえば、ナンピンを繰り返さずに潔く負けを認めて損切りするしかありません。
ナンピンする際はロット管理・資金管理に注意!
いくらレンジで動く通貨がお勧めだと言っても、資金に見合うロットにしなければ意味がありません。
例えば証拠金が10万円しかないのに、標準ロット1.0でナンピンすれば、すぐに破綻してしまいます。
また、スプレッドが広くなる時間帯や期間にも注意しなければなりません。
ナンピンする際には、
- ナンピン幅をどれくらいにするか?
- 証拠金はいくらにする?
- ロット倍率は?
- 利益確定幅は?
など、事前にプランを考えておいてから実行するようにしましょう。
ナンピンの通貨ペアは何を選べばいいか?まとめ
- ナンピンに適した通貨ペアとは、レンジになりやすい通貨ペアのこと!
- お勧めはAUD/CAD(オーストラリアドル・カナダドル)!
- トレンドになりやすい通貨(USD/JPY(ドル円)など)やマイナーな仮想通貨はお勧めできない!
- ロット管理・資金管理にも注意しておくこと!
ご参考になれば幸いです。
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